三千盛

酒蔵見学

 
今の三千盛の基礎をつくりました先代の水野高吉のあとを引継ぎ からくちの酒の良さをさがしだすべく社長 水野鉄治と役員そして従業員17名が日々精進しております。
現在の石高は2000石程にて7・8・9月をのぞく3期醸造のシステムを導入して 8年目となり製造スタッフ全員が一般社員およびパート社員にて蔵を稼働させております。
過去から伝わる伝統的、体感的な酒造りの手法を引き継ぎベースにしながらよりいっそうに高品質かつ安定的にお酒が造れるように私ども独自にいろいろな手法をこだわりなく取り入れるようにつとめております。
社長以下スタッフも経験不足の割には好奇心旺盛の為、いろいろと手を出し時には派手に失敗をしております。
実った米を人がどのような気持ちをもって扱っていくかによりできた酒が大きく左右します。
 積極的にいいものを引き出しでいくように、
 副作用がでるとすればあとからとりのぞけばいいのです。

蔵を見学

精米所

ここでは4つの精米機が10月より4月頃までフル稼働しています。
精米歩合が平均で50%を越えているので多いときは一日1トンの糠が出来上がります。
白糠などは本当に米のパウダーなのですが残念ながら「これを生かした」使い道がないのが現実です。
その年の天候などで米の質も違いまた同じところ米でとれた米でも置かれた環境で違いがでますのでここで仕事をする精米士は1つ1つの米を吟味しながら無駄のないように進めていきます。

米の洗米および侵漬

小さい粒のようになった白米は、次に洗米と吸水の工程になります。
大きな器で浸漬される米は、何度か水をかえて糠を取り除きます。
ここに立つ釜屋さんは10分を越えたあたりから緊張感をともなった顔つきにかわっていきます。
こくこくと水を吸い 生き返ってくる米から引き上げるタイミングを秒単位で追っています。
ここで最も必要とされるのは感と経験 そして米および環境のデータ
それらをもとにして水を切るタイミングを計るのですが、同じところの米を同じ時間でやっても蒸しあがり結果は必ずしも同じにはならないのです。

米を蒸す

適度に吸水した米を、約50分かけて蒸しあげます
麹用の米と掛米に分けて蒸し方もかえています。
麹米は中までふっくらとしながらも弾力があり蒸しあがりの米を手で握ってもぱらぱらとさばけがよくないといけません。
この出来を左右するのは絶妙の吸水時間です。
もう1つの掛米の蒸し方は、麹と異なり硬めにして仕上げるようにします。
なんといっても、からくちの酒を造るには掛米が1ケ月のもろみの期間をしっかり耐え抜かなくてはなりません。

麹をつくる

釜から上がった蒸米に種の麹をふりかけ「むろ」に送ります。
蒸米の温度を30度以上に保ちながらよく混ぜます。
このとき手に持った時のかたさの按配でこれからの48時間の付き合い方を考えます。
温度を保ったまま10時間ほど寝かせたら、かたまりになった蒸米をほぐしていきますが真夏のような高温多湿のなかでの重労働なのでとてもたいへんです。
この部屋を出ればそこは真冬なのです。
 翌朝は、これを麹蓋に移しての作業となります。
米に白い斑点がところどころみえるようになりますが実際食べてみても硬く甘味など まだまだほど遠いようです。
 10段ほど積まれた麹蓋は、ときおり上と下を順番に入れ替えて条件を一定にたもっています。
このあと仲仕事と仕舞仕事と麹を混ぜる作業がありますが、このときよく麹の具合を 見て温度と湿度の調整をやります。
引き込み後48時間経て出来た麹は全部が真っ白に覆われずに蒸米の地も残っています。
手で握ったときかたまりとならずさばけています。
食べてみれば程よい硬さがあってほくほくと柔らかな甘味を感じます。

仕込みの前に「もと」造り

大きな仕込桶で最初からやるのはちょっときついのでまずは小さいところから始めます
生もと、山廃、普通速醸、高温糖化などかありますが、ここでは以前から普通速醸で やっています。
 もろみを健全に醗酵させていくには、多くの乳酸で雑菌の繁殖を防ぎ 選択した酵母だけを使っていかなければならないのです。
その為に2週間をかけて特定の清酒酵母を増やすのです。
もと(酒母)の桶には蓋はないので、始めはいろいろな細菌や野生の酵母なども入っていると思われますが時間ともにそれらは淘汰されてしまうのです。

仕込み

大きなタンク(24kl)に1回で仕込むのではなく、3回に分けいわゆる段仕込法で行ないます。
出来上がった「もと」に麹、蒸米と仕込水を加えてゆっくりと湧き上がりを待ちます。米が溶け 酵素の働きで糖化します。
そして酵母がそれを栄養分として吸収しアルコールと炭酸ガスに分解します。
蔵人は、いつもしぼったときの感じを思い描き作業を進め、1つ1つのもろみと接しています。
泡が落ちた後は、元気よく発酵が盛んになります。
下からガスがわき上がっています。
このころがもっとも香りがでるのですが、からくちに仕上げていくためそのままの強い醗酵状態を続けていきます。
この感じが続いていくのか途中で息切れてしまうのかとても心配なところです。
仕込んで約1ケ月たつと「もろみ」の終了点にさしかかります。

 

醸造

目標の酒質までたどり着いたもろみは、すみやかに「ふなば」に移動してしぼることとなります。
垂れる新酒は透き通ってかがやき 袋にたまったもろみは米のつぶつぶが残っている 良質の酒粕となります。

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