黒部進氏 
黒部氏推薦
「灰釉タタキ鉢」



 私が暁山窯と出会ったのは、かれこれ5年前程前、名古屋の舞台の折であった。 私は作陶はしないが、以前から陶器には多少の関心を持っていたのである。

 暁山窯を訪れる前に、安藤實氏の湯呑を1つ頂く機会に恵まれ、舞台の時の楽屋では必ず、この器を愛用している。又、まわりの者にも自慢しているのである。
 だからこの湯呑は、私の行く所ずーっと全国付いて廻っているのです。

 この作風に感心し、一度この窯元を訪ねてみたいと常々思っていたところ、暁山窯の窯主は、安藤先生のお嬢さんと来たのには驚かされた。
 私はこの窯で始めて粉引や信楽と出会った。

 この窯から顔を出す器には女性としての温かさと繊細さの中にも、豪快さを秘めていてホッとする。いいのは作風に媚びないのが結構である。なにか「エー」と言って造った無雑作さの中に、使い手を安心させる趣がある。

料理人、神田川氏の店で暁山窯の器に出会うことが出来ます。そぅーっと1つ、懐に入れて持ちかえりたくなる器が多い。それもそうだが、この窯主はキレイなのです。



黒部 進